富士電機株式会社

物流センター・倉庫に関する動向調査

製造業におけるIoT/ITと物流システムの利用動向調査

製造業のIoT/ITの利活用率は約47%。新型コロナウイルス感染の影響をうけ、製造業の58%がIoT/ITの利活用を加速すると回答。

「製造業におけるIoT/ITと物流システムの利用動向調査」は、製造業におけるIoT:Internet of Things(モノのインターネット)とITの活用状況をテーマとした動向調査です。

調査対象は、現在製造業に従事しており、かつ、IoTの導入・選定・情報収集等に関係する担当者を対象とし、IoT/ITに関連した設問に回答いただきました。

とくに今回は新型コロナウイルス感染拡大に伴うビジネス環境の変化とIoT/ITの利活用への影響についての設問も含めました。IoT/IT の利用動向と、物流・倉庫に関連性があるIoT/ITの個別システム・設備(含む物流システム)の利活用状況に関する調査を実施しました。

製造業におけるIoT/ITと物流システムの利用動向調査概要

製造業におけるIoT/ITと物流システムの利用動向調査

対象エリア : 全国

調査対象者 : 製造業従事者

所属部門 :経営企画、事業企画、製造、生産管理、品質管理、物流・倉庫、情報システム、財務経理、調達・購買、研究開発 (利用・導入を決裁する立場:24.2%,利用・導入を起案する立場:35.6情報収集をする立場:32.6%,その他:7.6%)

有効回答数 : 661人

調査方法 : インターネット調査

調査期間 : 2020年5月25日~5月26日

調査項目

・IoT/ITを利用した生産性の向上や業務効率化等を目的とした取り組み状況について
・IoT/ITを利用・活用した取り組みを実施していない/しない理由
・IoT/IT導入を検討する際の情報源
・IoT/ITの活用により期待している事
・IoT/ITを利用・活用していく上での阻害要因
・IoT/ITで収集・取得したデータの利用・活用の有無について
・IoT/ITで収集・取得したデータの利用・活用状況
・新型コロナウイルス感染拡大に伴うIoT/ITの利用・活用への影響
・IoT/IT:個別システム・設備の利活用状況
・倉庫/在庫管理システムの導入が検討されたきっかけ
・倉庫/在庫管理システムに対する不満や問題について
・倉庫/在庫管理システムを導入していない/導入しない理由について

以下、動向調査の内容を抜粋してご紹介いたします。

製造業におけるIoT/ITと物流システムの利用動向調査の結果

「IoT/IT」の利活用状況

・「IoT/IT」の利活用に取り組んでいる、もしくは予定があるとする回答は全体の65%となった(図1)。

・従業員規模別では従業員数100名未満の企業では「現在取り組んでいる」の回答は16.5%となった。一方、従業員規模5,000名以上の企業では76%を超えており、「IoT/IT」の利活用状況に60%以上の差が開いた(図2)。従業員数が多い企業ほど「IoT/IT」の利活用が進んでいる傾向がみられた。

IoT/ITの利活用状況

従業員規模別 IoT/ITの利活用状況

「IoT/IT」を利活用していない/しない理由

・「IoT/IT」を利活用していない/しない理由では、「製品・システム導入するための予算がない」が31.0%と最も高い回答となった(図3)。

・従業員規模別で100名未満の企業では 「導入を考えるほど、現状に困っていない」、100名以上-1,000名未満の企業では「業務内容にあった製品・システムがない」、従業員規模別1,000名以上の企業では「従業員が製品・システムを使いこなせない」が他の理由よりも高くなる傾向がみられた。

「IoT/IT」を利活用していない/しない理由

「IoT/IT」の活用への期待

・「IoT/IT」の活用への期待については、「生産性の向上」「データの活用・見える化」が上位を占めた(図4)。

・従業員規模別では、500名未満の企業で「データの活用・見える化」が65%以上と最も高い回答となった。従業員規模5,000名以上の企業では「業務効率化による業務負担の軽減」への取り組みが高くなる傾向がみられた。

「IoT/IT」の活用への期待

「IoT/IT」で収集・取得したデータの活用の有無について

・「IoT/IT」で収集・取得したデータを「積極的に活用している」「ある程度活用している」と回答は全体の66%となった(図5)。「今後活用を検討している」を加えると、IoT/ITで得られたデータは全体の90%以上となった。

・従業員規模別でみると従業員数が多い企業ほどデータの活用が進んでいる傾向がみられた。従業員数100名未満の企業では「積極的に活用している」の回答は6.1%となった。一方、従業員規模1,000名以上の企業では40.9%となっており、 積極的なデータの活用に約35%の差が開いた。

「IoT/IT」で収集・取得したデータの活用状況について

・「IoT/IT」で収集・取得したデータの利活用状況については「データ分析による業務効率化・改善活動」とする回答が最も高く、58.9%となった(図6)。

・総務省「IoT時代におけるICT産業の構造分析とICTによる経済成長への多面的貢献の検証に関する調査研究」(平成28年)によると、「データ分析の結果を活用した対応の迅速化やオペレーション等業務の向上」とする回答は22.1%だった。今回の調査は製造業向けの調査であるが、「データ分析による業務効率化・改善活動」とする回答が58.9%であり、総務省調査と比較して約30%の差が開いた。

新型コロナウイルス感染拡大に伴うビジネス環境の変化とIoT/ITの利活用への影響について

・今後「IoT/IT」の利活用が「大いに加速すると思う」「やや加速すると思う」とする回答は全体の58%となった。一方で、「大いに減速すると思う」「やや減速すると思う」とする回答は全体の7%となった(図7)。

・従業員規模別では従業員数100名未満の企業では「大いに加速すると思う」の回答は4.3%、従業員規模10,000名以上の企業では38.0%となり、33%以上の差が開いた(図8)。一方で「かわらないと思う」という回答では従業員数が多い企業ほど低くなる傾向がみられた。

新型コロナウイルス感染拡大に伴うビジネス環境の変化とIoT/ITの利活用への影響について

従業員規模別:新型コロナウイルス感染拡大に伴うビジネス環境の変化とIoT/ITの利活用への影響について

「IoT/IT」個別システム・設備の利活用状況

・調査対象:予知保全システム・トレーサビリティシステム・自動倉庫システム・AGV(自動搬送装置)・AI(人工知能)・ディープラーニング・産業用ドローン・IoTプラットフォーム・BI(Business Intelligence)ツール・生産管理システム・販売管理システム・TMS(輸配送管理システム)・WMS(倉庫管理システム)・WCS(倉庫制御システム)・デジタルピッキングシステム(DPS)・デジタルアソートシステム(DAS)・在庫管理システム・設備保全管理システム・製造実行管理システム(MES)・稼働監視システム・ウェアラブルデバイス・ビッグデータの分析・解析・画像・音声認識システム。

「IoT/IT」個別システム・設備の利活用状況

WMS(倉庫管理システム)の利活用状況について

・「IoT/IT」の利活用状況の設問のうち、WMS(倉庫管理システム)を「利用している」とした回答は42%となった。昨年調査した当社「人手不足の実態と物流システムに関する調査」によると、製造業・卸・小売業を対象とした調査ではあるが、WMSを既に利用しているとの回答が23.2%であった。WMSの利用状況は前回調査と比較して約19%高くなっている。

・従業員規模別でみると従業員数が多い企業ほどWMSの利用が進んでいる傾向がみられた。従業員数100名未満の企業では「利用している」の回答は24.5%となった。一方、従業員規模1,000~4,999名の企業では43.9%,従業員規模10,000名以上の企業では53.9%となった。

WMS(倉庫管理システム)の利活用状況について

倉庫/在庫管理システム」を導入していない/導入しない理由

・「倉庫/在庫管理システム」を導入していない/導入しない理由では、「システム導入するための予算がない」が32.5%と最も高い回答となった。(図11)。

・従業員規模別で100人~499人1,000人~4,999人の企業では 「従業員がシステムを使いこなせない」の回答が 「システム導入するための予算がない」の次に高くなる傾向があった。

倉庫/在庫管理システム」を導入していない/導入しない理由

「倉庫管理」や「在庫管理」に関する問題・課題について(FA)

・「倉庫管理」や「在庫管理」に関する問題・課題についてのFA(フリーアンサー)では、「リアルタイムの状業把握が難しい」「情報と現場のデータが合わない」「他システムとの連携が困難」などの回答が得られた(以下FA回答の抜粋)。

・実在庫数と電算に登録の在庫数に差があるので、誤差を生じないようにしたい。
・現物と情報の差異が出るため、棚卸し作業が大変。
・収納スペースの問題から、自社倉庫での管理と外部倉庫での管理のリンクがうまくいっていない。
・データ等情報共有化は出来ているが、在庫移動などオンライン申請が出来ない為、ややアナログな作業が残る。
・理論在庫と実在庫が合わない。
・帳簿と実際の乖離がある。
・なかなかタイムリーにデータを収集出来ない。
・生産管理システムや販管システムなどとの連携があまり取れておらず、総合的な把握ができていない。
・リアルタイムの状況がつかめない。
・実在庫と理論在庫の差が開きすぎる。

調査結果ダウンロード

本調査結果については以下よりダウンロードすることができます。

富士電機では物流ソリューションに関連する動向調査を不定期に実施し、お客様に役立つ情報を発信しています。本調査の詳しい資料をご希望のお客様は弊社営業担当、もしくは「お問い合せ・導入に関するご相談」ページよりお問い合せ下さい。

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