導入事例
設備管理のスマート化・保全業務の効率化

工場の設備稼働状態を遠隔監視、点検作業のデジタル化で業務を効率化。作業実績や傾向管理でのデータ高度利活用を実現。

保全管理のスマート化のイメージ

 保全管理   省力化   遠隔監視   DX 

スマート保安の自社導入事例。山梨工場では多くのエネルギーを使用し、生産設備は連続稼働しているため電力供給は止めることができません。設備管理上の課題は、「トレンドなどで監視して傾向管理したい」「高齢化が進んでいるため、ノウハウを伝承したい」などで、まるごとスマート保安サービスを導入することで、これらの課題解決を実現しました。

保全・点検部門の人材不足と保全業務のスマート化

 化学業界において保全・点検業務の人材を確保することは工場の生産性の維持・安心・安定稼働にとって重要です。

一方で、保安・保全人材の高齢化による退職や、労働者人口の減少をうけ、今後人材確保が難しくなると考えられています。

保安・点検部門人材の不足は工場の保全・維持コストの上昇、事故やトラブルの発生リスク、製品品質の維持などに影響がでてくる可能性があります。この課題への対策として、化学業界では保全業務のスマート化への取組みが進んでいます。

保全・点検部門の人材不足が業務に与えている影響

今後、保全・点検分野の人材不足が予想されているため、すでに保全・点検部門の人材不足が進んでいると考えられます。では、現時点で、どの程度人材不足の影響がでているのでしょうか。

富士電機が実施した「保全・点検部門の人材不足に関する意識調査」によると、人材不足が業務に与えている影響について、回答が多かったのは「業務知識・ノウハウの技術継承の不足」「作業の属人化・個人依存が解消されない」「時間外労働の増加や休暇取得の減少」という結果になりました。

工場の保全・維持コストの上昇や、故障発生リスクを低減するためにも、これらの問題への早期対応が重要になります。

人材不足が業務に与えている影響の回答結果
図データ:・業務知識・ノウハウの技術継承の不足 52.7% ・作業の属人化・個人依存が解消されない 46.6% ・時間外労働の増加や休暇取得の減少 42.0% ・職場の雰囲気の悪化 33.6% ・業務の見直しや改善活動の停滞 32.1% ・業務品質の低下 29.8%・トラブル対応できず機会損失が発生 28.2%・外部委託費用や採用コストの増加 9.9%・その他 2.3%・わからない 2.3%

保全業務の自動化・省力化を支援するスマート化技術

 保安・保全業務におけるスマート化とは、従来人が行ってきた作業等をIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)などの新技術に適用し、省力化などを行うことをさします。代表的なスマート化技術には以下のものがあります。

[スマート化技術の例]
・巡回ロボット: 巡回点検を自動化することで、作業員の安全確保や人的リソースを削減します。
・ドローン: 高所や危険な場所の点検や監視に活用でき、状況に応じたドローンを利用できます。
・IoTカメラ: 工場内外の映像を収集、AI・機械学習によりメータ読みや異常検知などに利用します。
・IoTセンサ: 設備の温度・湿度・圧力・振動などを計測し、状態監視や異常検知を可能にします。
・遠隔作業支援システム: リアルタイムで遠隔地から現場の作業支援や情報共有を可能にします。
・BIツール: 設備稼働データを統合・可視化することで故障予防や設備稼働の最適化を実現します。

自社工場の課題に適した技術を採用することで、保安・保全業務の無人化・自動化や効率化・省力化が可能になります。この他、保全業務に関するデータの収集・分析や遠隔監視の負荷を軽減する方法としてO&M(オペレーション&メンテナンス)サービスの活用などがあります。

導入事例:保全管理のスマート化(自社工場への導入事例)

導入事例:保全管理のスマート化(自社工場への導入事例)のイメージ

導入事例概要
・導入企業:富士電機 山梨工場
・導入サービス:まるごとスマート保安サービス

導入以前の課題
・連続稼働で電力供給は止められない重要設備についてトレンドなどで監視して傾向管理したい。
・高齢化が進んで、ノウハウの伝承ができていない。

導入事例内容の紹介
特高受変電設備の稼働状態の見える化
・設備の稼働状態を常時遠隔監視。設備状態の傾向をグラフなどで見える化。データ統合により、設備状態の評価が可能になり安定稼働を実現。

保全業務の見える化
・点検作業をデジタル化。点検実績管理、突発故障の対応作業指示から対応記録・故障管理業務、および報告書作成などの業務効率化を実現。

稼働監視データと保全管理データの統合
・運転管理と保全管理のデータを相互連携し、作業実績や傾向管理でのデータの高度利活用を実現。

電気室の火災予兆監視
・電気室の盤内の煙濃度を監視することで、火災予兆を早期発見。火災を未然に防ぐことで、BCP強化を実現。

まるごとスマート保安サービスについて

まるごとスマート保安サービスはIoT・AI技術を活用したO&M(オペレーション&メンテナンス)サービスです。IoT・AI技術を活用し、保全計画の立案から設備の監視、保全管理策の提案まで、設備保全の最適化を支援します。

関連ページ:設備保全を最適化するスマート保安サービス

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富士電機では製造業向けに製造活動を支える設備機器、IoTシステムや制御システムを数多く提供、その実績をベースとし化学プラント・化学工場様向けにIoT活用・ 生産性向上・スマート工場化を支援するためのシステム&ソリューションを提供しています。

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