富士電機株式会社

IR資料室富士電機レポート/統合報告書

環境

「環境ビジョン2050」への取り組みを通じて
「カーボンニュートラルへの貢献」を推進するとともに、「ゼロエミッション」の実現を目指します。

執行役員
生産・調達本部長
大日方 孝

近年、気候変動を背景とした豪雨が頻発し、さらには記録的な熱波や寒波が発生するなど、自然および人間社会は多大な影響を受けています。この問題に対処するには、脱炭素化だけでなく、循環経済への転換やネイチャーポジティブ(自然再興)の実現への移行を加速させることが必要です。そのため、環境課題解決に向けて企業が果たすべき役割は、ますます重要になっています。

富士電機は「環境保護基本方針」に基づき、地球環境保護を経営の重要課題と位置づけ、2019年には長期視点でカーボンニュートラル、環境負荷ゼロを目指すことを骨子とした「環境ビジョン2050」を策定しました。2022年3月には「2030年度温室効果ガス排出量削減目標」を「産業革命前比の気温上昇1.5℃以内」と整合させた「2019年度比46%超削減」に改定しました。この目標は、2022年12月にSBT※1認証を取得しています。

2022年度は、「生産時の温室効果ガス排出量削減」の2030年度目標達成に向けた施策を実行計画に落とし込み、必要な投資・経費額を算出、具体化に着手しました。併せてTCFD提言に対し、「機会・リスク」の分析を行い、リスクに係る検討内容を開示しました。

今後の課題は、「循環型社会の実現」「自然共生社会の実現」の具現化です。そこで、2050年ゼロエミッションの実現を目指し、サプライチェーン全体で環境負荷を発生させない視点で新たな2030年度目標の検討を進めていきます。

なお富士電機は、気候変動に対する取り組みとその情報開示が優れた企業として、CDP※2より4年連続で最高格付け「気候変動Aリスト」企業に選定されました。これからもエネルギー・環境分野で培ってきた技術を活かし、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

※1 SBT:「1.5℃目標」を達成するための科学的根拠に基づいて設定される温室効果ガス排出量削減目標

※2 CDP:環境への取り組みを調査・評価・開示する国際的環境NGO

環境保護基本方針
  1. 地球環境保護に貢献する製品・技術の提供
  2. 製品ライフサイクルにおける環境負荷の低減
  3. 事業活動での環境負荷の削減
  4. 法規制・基準の遵守
  1. 環境マネジメントシステムの確立と継続的改善
  2. 従業員の意識向上と社会貢献
  3. コミュニケーションの推進
環境ビジョン2050
富士電機の革新的クリーンエネルギー技術・省エネ製品の普及拡大を通じ、「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現を目指します
脱炭素社会の実現 サプライチェーン全体でカーボンニュートラルを目指します
循環型社会の実現 環境負荷ゼロを目指すグリーンサプライチェーンの構築と3Rを推進します
自然共生社会の実現 企業活動により生物多様性に貢献し生態系への影響ゼロを目指します
2030年度目標
産業革命前と比較した気温上昇を1.5℃に抑えるため、 以下の目標達成を目指します
サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量(Scope1+2+3) 46%超削減(2019年度比)
生産時の温室効果ガス排出量(Scope1+2)
46%超削減(2019年度比)
製品による社会のCO2削減貢献量 5,900万トン超/年

※2013年度比削減率 54%

ロゴ:SCIENCE BASED TARGETS
ロゴ:Climate stamp 2022

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