富士電機株式会社 様

Box
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業務、ビジネスを円滑に進めるためのコミュニケーション基盤、コラボレーション環境を実現するため、社内外・国内外を包括した情報共有基盤の整備が必要であった。 その実現に向けて選択された施策が、ファイルサーバーのクラウド化である。情報共有基盤のクラウド化に際しては、利用者の利便性を確保しながらもセキュリティ強化が図れること、 また、国内外に分散して保管されていた約200TBものデータ移行、そして、クラウド化した後のユーザー利用の定着が求められていた。

グローバル2万人の情報共有基盤をBoxでクラウド化し、
社内外のコミュニケーションを活性化



 エネルギー・環境事業を通じ、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献することを使命に掲げ、国内外で事業を展開する富士電機。 近年では、脱炭素化やDX(デジタルトランスフォーメーション)といった新しい社会の潮流のなか、同社が強みとするパワー半導体と パワーエレクトロニクスをコア技術に先端のデジタル技術を融合、新たな価値創出に挑むとともに、社会・顧客課題の解決を目指している。 同社ではITを活用した業務変革にも積極的に取り組んでいる。2019~2023年度を対象としたIT中期計画では、組織の業務品質向上を重点課題として掲げ、 「デジタルワークプレイスの整備」と銘打ち、グループ・グローバル全体でのコミュニケーションとコラボレーションの強化を推進してきた。
 その一環として実施されたのが、ファイルサーバーのクラウド化である。これまで同社では

グループの国内外拠点に約30台のファイルサーバーが 散在していたほか、本社機構を中心に活用されてきた「統合ファイルサーバー」には250 以上の共有フォルダが作成され、データ容量も 200TB以上に達していたという。 そうしたファイルサーバーの運用では様々な課題が生じていた。富士電機グループのコーポレート部門として グループ各社のIT基盤の開発・運用保守を担う、富士電機ITセンターの監視・運用センター ネットワーク管理課に所属するM氏は、 「ファイルサーバーの増加、およびコンテンツの分散化は社内のみならず、取引先や協力企業など、社外関係者との円滑なコミュニケーションの 障壁となっていました。そこでファイルサーバーのクラウド化を契機として、国内外も含めた情報共有の在り方を見直そうと考えたのです」と説明する。

 また、セキュリティ面の課題も浮上していた。社外関係者と一定期間、情報共有できる環境が整備されていなかったため、社外関係者との情報共有はメールを 介して行われていた。「メールでの送受信、転送や誤送信による第三者への情報漏洩といったセキュリティ性や、複数ファイルの拡散によるファイル版数の 管理効率低下についても懸念されていました」と、富士電機ITセンター監視・運用センター ネットワーク管理課のH氏(運用管理担当者)は話す。 このほか、ファイルサーバーのアクセス権はIT管理者に都度、申請して付与してもらわなければならず、利用者はファイルサーバーにアクセスできる ようになるまで日数を要していたことも課題として挙げられていた。
 これらの課題を解消するための解決策として、ファイルサーバーのクラウド化が求められていたという。



 課題を解決するために富士電機が選択したのが、コンテンツクラウド「Box」である。そして、導入パートナーとなったのが、 富士電機I Tソリューションおよび、Box活用企画から構築・運用までトータルでサポート可能な「Box導入支援サービス」を提供する富士通だった。  Boxを採用した理由は、容量が無制限で今後のファイル増にもコストを抑制しながら対応可能であることや、管理機能が豊富できめ細かいアクセス管理が できること、ログが長期間保存可能であり、有事の際の原因追跡が容易に行えることが挙げられた。
 そして、数あるBoxのパートナー企業の中から富士通が採用された決め手となったのが、大規模導入の実績も豊富に有する「Box導入支援サービス」を 提供していたことにあった。H氏(運用管理担当者)は、「社内外の情報共有を強化、連携させ、生産性向上を図っていくためには、単にBoxを導入するだけでなく、 全社員が有効活用し、定着化するための仕組みづくりが不可欠と考えていました。対して、富士通はBox

を自社導入した経験とノウハウを活かした導入時の支援、導入後の活用を定着させるための教育やサポートサービスを 用意していることが採用の決め手となりました」と説明する。
 2020年2月、富士電機ITソリューションと富士通の支援のもと、Box導入プロジェクトがスタート。統合ファイルサーバーのBox移行を皮切りに、 段階的に導入範囲を広げ、2022年1月より移行が完了した拠点から順次利用者に展開している。
 今回、富士通の手厚い支援を受けられたことでスムーズなBoxの導入ができたとH氏(運用管理担当者)は振り返る。「富士通は導入・展開時に留意すべきポイントを 教示してくれたほか、自社導入で培った知見とノウハウを集約した資料を提供してくれました。また、それらの資料を富士電機の自社仕様に作り変えることで 円滑に導入作業を進められました」
 既存のファイルサーバーからBoxへのデータ移行での富士通のサポートについて

M氏は、「データ量が非常に多く、かつタイトなスケジュールで移行を完了させなければなりませんでした。そこで、富士通から提供された移行ツールを 利用するとともに、当社がこれまでの運用で蓄積してきたファイルサーバー移行のノウハウと富士通のBoxに関する知見を組み合わせることで、 短期間でのBox移行を実現できました。移行方法についても、お互いに基本となる方策を前提に会話が行えたので、とてもやりやすかったことが 印象に残っています」と評価する。
 また、250以上ものフォルダを毎週末ごとにBoxへ切り替えており、問題が発生した際もエンジニアの技術的なサポートを受けながら対応することができたという。
 このほか、社員の入退社や異動に伴うBoxアカウントの登録・削除についても、人事システムとBoxを連携させる機能を富士通の支援により作成するなど、 本番稼働開始後の運用をスムーズに行える仕組みも構築している。



 国内外の社員2万人を対象に、富士電機社内で順次、本番運用が開始されているBoxであるが、富士通の支援による教育活動を並行して進めたことが奏功し、 社員の利活用率はスムーズに広がっているという。
 「富士通および富士電機から教育を推進する担当者をアサインし、ワーキングプロジェクトを作りました。 そこで、富士電機ならではの企業文化を伝える一方、富士通からは教育の専門家の目線に立ったアドバイスをもらい、初心者向けの教育コースや、 中級者を目指す方向けのメニューなど、社員の利用状況に応じた教育コースを作成しました。富士通との二人三脚により、当社の実情に即した展開を行えたことが、 Box活用を拡大できた成功要因と考えています」(H氏<運用管理担当者>)

 Boxの導入により、富士電機では多くのメリットを享受できている。1つがスムーズで安全な情報共有の実現だ。メールを利用したファイル送受信からBoxを用いた ファイル参照へと移行したことにより、情報共有のスピードとセキュリティが大きく向上している。
 もう1つのメリットとしてペーパーレス化にも貢献している。M氏は、「Boxは容量無制限でファイルを保存できるので、紙資料のデジタル化が進んでいます。 このファイルにタグやメタデータを付帯することで、必要な資料を簡単かつ迅速に検索できるようになります。この機能を活用し、 Box上での文書管理効率の向上を検討したいです」と、効果と今後への期待を話す。
 また、Boxの利用により、社外からでも情報に

セキュアかつ容易にアクセスできるようになったことで、働き方改革の一助ともなっている。例えば、コンテンツを中心とするビジネスプロセスの自動化を コーディングなしでユーザーが簡単に実現できる機能「Box Relay」は、簡易的な社内審査、承認業務のワークフローを構築することが可能である。
 富士通の適材適所の支援により、Boxの導入と活用を成功に導いた富士電機。最後にM氏は、「Boxの導入により社内外における情報の共有化が徐々に 拡大しており、今後は、さらに情報を有効活用していけるような仕組み作りも行っていきたいと考えています。引き続き、富士電機ITソリューションと 富士通にはそのための手厚いサポートを期待しています」と語った。

お客様情報

法人名 富士電機株式会社
業種 製造
従業員数 27123名(2023年4月1日現在)
所在地 東京都品川区大崎一丁目11番2号
ゲートシティ大崎イーストタワー
設立 1923年8月29日
ホームページ
事業内容 電気機器の開発・製造・販売・サービス
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