食品製造業・食品工場に関する動向調査
食品工場におけるDXに関する意識調査

食品工場のDX、成果ありは53.9%、課題はDX推進できる人材不足。

食品製造業ではDXを進めることで、生産性向上や人手不足などの課題解決が期待されてます。とくに食品工場では、業界問わず社員の高齢化や若い人材の確保が課題になりやすく、デジタル技術を活用することで省力化や効率化が必要とされています。

また、DX化を進めることは品質管理やトレーサビリティ、新商品開発のためのデータ活用など食品工場の生産性向上や収益力向上に重要な役割を持ちます。

今回の調査のDXに取り組むことに関する設問で、DXに取り組むことについて「重要」もしくは「やや重要」との回答は、あわせて75.9％となりました。

富士電機の食品工場ソリューションでは、食品工場でのDXの取り組み状況を調査するため、食品製造業かつ食品工場に勤務している回答者を対象に、DXに関するに関する現状、取り組み状況、DXを進めたことによる効果、 問題・課題についてインターネット調査を実施し、「食品工場におけるDXに関する意識調査」としてまとめました。

目次
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食品工場におけるDXに関する意識調査の結果

調査概要

対象エリア

:全国

調査対象者

:食品製造業従事者、かつ、事業所形態が食品工場

有効回答数

：340人

調査方法

：インターネット調査

調査期間

：2023年6月28日～6月30日

属性データ

［左：従業員規模］

  • 100人未満 30.3%

  • 100人～299人 23.8%

  • 300人～999人 21.2%

  • 1000人以上 24.7%

［右：回答者の役職］

  • 経営層・役員クラス 5.3%

  • 部長クラス 11.8%

  • 課長クラス 31.5%

  • 係長・主任クラス 51.5%

調査項目

  • 食品工場におけるDXという言葉の普及状況

  • 食品工場でDXに取り組むことの重要性

  • 食品工場におけるDXの取り組み・実施状況

  • 食品工場でDXやデジタル化を推進している組織

  • 食品工場でDXを推進することによる期待効果

  • 食品工場でDXを推進する上での問題・課題

  • 食品工場でのDXの成果有無について

  • 食品工場におけるDXにより得られた効果

  • 食品工場におけるDXの成功要因のうち最も重要だと考えられるもの

  • 食品工場でDXを推進していく上での問題・課題について（FA）

以下、動向調査の内容を抜粋してご紹介いたします。

食品工場におけるDXという言葉の普及状況

「全社的に利用されている」と回答したのは全体の10.6%

DXという言葉の普及状況について、「全社的に利用されている」と回答したのは全体の10.6%、「経営層でのみ使われている」が1.8%、「一部の部門・部署で使われている」が20.6%となった（図1)。

図1 DXという言葉の普及状況

DXという言葉の普及状況の調査結果
図1:データ

  • 全社的に利用されている 10.6%

  • 経営層でのみ使われている 1.8%

  • 一部の部門・部署で使われている 20.6%

  • あまり使われていない 15.9%

  • 全く使われていない 21.8%

  • DXを知らない 16.5%

  • その他 0.3%

  • わからない 12.6%

食品工場でDXに取り組むことの重要性

「重要」と回答したのは全体の35.5%

DXに取り組むことの重要性について、「重要」と回答したのは全体の35.5%、「やや重要」が40.4%となった（図2)。

図2 DXに取り組むことの重要性

DXに取り組むことの重要性の調査結果
図2:データ

  • 重要 35.5%

  • やや重要 40.4%

  • あまり重要ではない 15.1%

  • 重要ではない 4.2%

  • わからない 4.8%

食品工場におけるDXの取り組み・実施状況

「現在取り組んでいる」と回答したのは全体の38.0%

DXの取り組み・実施状況について、「現在取り組んでいる」と回答したのは全体の38.0%となった（図3)。

図3 DXの取り組み・実施状況

DXの取り組み・実施状況の調査結果
図3:データ

［左：全体］

  • 現在取り組んでいる 38.0%

  • 今後取り組む予定がある 22.3%

  • 必要性は感じているが、取り組んでいない 27.7%

  • 取り組んでおらず、必要性も感じていない 5.4%

  • わからない 6.6%

［右：従業員規模別（現在取り組んでいる）の割合］

  • 100人未満：10.3%

  • 100人～299人：34.3%

  • 300人～999人：48.8%

  • 1000人以上：45.9%

食品工場でDXやデジタル化を推進している組織

「DXを推進する専門組織がある」と回答したのは全体の18.0%

DXやデジタル化を推進している組織について、「DXを推進する専門組織がある」と回答したのは全体の18.0%、「DXを推進する組織横断のプロジェクトチームがある」が41.0%、「既存の情報システム部門がDXを推進している」が36.0%となった（図4)。

図4 DXやデジタル化を推進している組織

DXやデジタル化を推進している組織の調査結果
図4:データ

  • DXを推進する専門組織がある 18.0%

  • DXを推進する組織横断のプロジェクトチームがある 41.0%

  • 既存の情報システム部門がDXを推進している 36.0%

  • その他部門でDXを推進している 16.0%

  • DXを推進する組織はない 5.0%

  • わからない 4.0%

食品工場でDXを推進することによる期待効果

もっとも回答が多かったのは「労働生産性の向上」で76.0%

DXを推進することによる期待効果について、もっとも回答が多かったのは「労働生産性の向上」で76.0%、次いで「コスト削減」で57.0%、「既存業務の効率化」で56.0%の順に続く結果となった（図5)。

図5 DXを推進することによる期待効果

DXを推進することによる期待効果の調査結果
図5:データ

  • 労働生産性の向上 76.0%

  • コスト削減 57.0%

  • 既存業務の効率化 56.0%

  • 人手不足の解消 50.0%

  • 製品品質の向上 46.0%

  • データに基づく意思決定 32.0%

  • 競争力の強化 23.0%

  • 顧客満足度の向上 21.0%

  • 新規ビジネスの創出 12.0%

  • その他 0.0%

  • わからない 2.0%

食品工場でDXを推進する上での問題・課題

もっとも回答が多かったのは「推進できる人材不足」で49.0%

DXを推進する上での問題・課題について、もっとも回答が多かったのは「推進できる人材不足」で49.0%、次いで「知識・ノウハウの不足」で48.0%、「費用対効果がわかりにくい」で44.0%の順に続く結果となった（図6)。

図6 DXを推進する上での問題・課題

DXを推進する上での問題・課題の調査結果
図6:データ

  • 推進できる人材不足 49.0%

  • 知識・ノウハウの不足 48.0%

  • 費用対効果がわかりにくい 44.0%

  • 推進できる組織・体制不足 40.0%

  • 従業員のＩＴリテラシが十分ではない 39.0%

  • 予算の確保・制約 35.0%

  • セキュリティに関する懸念 31.0%

  • 既存業務プロセスの変更に不安がある 19.0%

  • レガシーシステムの改修が困難 11.0%

  • その他 1.0%

  • 特にない 2.0%

  • わからない 5.0%

食品工場でDXの成果有無について

「DX推進の成果が出ている」と回答したのは全体の53.9%

DXの成果有無についてについて、「DX推進の成果が出ている」と回答したのは全体の53.9%、「DX推進の成果がでていない」が28.6%となった（図7)。

図7 DXの成果有無について

DXの成果有無についての調査結果
図7:データ

  • DX推進の成果が出ている 53.9%

  • DX推進の成果がでていない 28.6%

  • わからない 17.5%

  • 0.0%

食品工場におけるDXにより得られた効果

「既存業務の効率化」と回答したのは全体の64.7%

DXにより得られた効果について、「既存業務の効率化」と回答したのは全体の64.7%となった（図8)。

注

この設問の回答数が少ないため参考データとなります。

図8 DXにより得られた効果

DXにより得られた効果の調査結果
図8:データ

  • 既存業務の効率化 64.7%

  • 労働生産性の向上 61.8%

  • コスト削減 47.1%

  • 製品品質の向上 41.2%

  • 人手不足の解消 23.5%

  • データに基づく意思決定 23.5%

  • 新規ビジネスの創出 11.8%

  • 競争力の強化 5.9%

  • 顧客満足度の向上 8.8%

  • その他 0.0%

食品工場におけるDXの成功要因のうち最も重要だと考えられるもの

もっとも回答が多かったのは「従来の仕組み・制度の見直し」で38.2%

DXの成功要因のうち最も重要だと考えられるものについて、もっとも回答が多かったのは「従来の仕組み・制度の見直し」で38.2%、次いで「ペーパーレス化の推進」で11.8%、「組織文化や意識の改革」で8.8%の順に続く結果となった（図9)。

注

この設問の回答数が少ないため参考データとなります。

図9 DXの成功要因のうち最も重要だと考えられるもの

DXの成功要因のうち最も重要だと考えられるものの調査結果
図9:データ

  • 従来の仕組み・制度の見直し 38.2%

  • ペーパーレス化の推進 11.8%

  • 組織文化や意識の改革 8.8%

  • DX推進担当部門の設置 8.8%

  • DX人材の確保・育成 8.8%

  • 経営層のリーダーシップ 5.9%

  • 経営層の危機意識 5.9%

  • DX担当役員の任命 2.9%

  • DXへの早期着手 2.9%

  • 外部企業・組織等との連携 2.9%

  • その他 2.9%

  • わからない 0.0%

食品工場でDXを推進していく上での問題・課題について（ＦＡ）

DXを推進していく上での問題・課題についてのＦＡ（フリーアンサー）では、「推進する人材不足」「リテラシー不足」「知識と時間不足」に関連する問題・課題が多くみられた（以下ＦＡ回答の抜粋）。

  • 専門の知識経験のある人材がいない。

  • まだまだ始まったばかりの企画で理解しきれていない、推進されていない部所も多い。

  • 社員研修による知識と技術、予算と時間。

  • 人が揃っておらず、時間がとれない。教えられないことが多い。

  • 一般従業員のリテラシー不足と教育体制の構築が不十分であること。

  • データ収集はできているが効果的な活用に至っていない。

  • 導入初期で運用に慣れるまで時間がかなりかかっている。

  • 製造現場の手作業のDXが課題。

  • 人手不足による作業効率の低下と品質の低下。

  • 運用する人材が不足している。

  • 自分達でシステムを作るので、使用する担当者との打ち合わせや意思疎通が難しい。

  • 社員教育が追いついていない。

  • 推進担当者選任ではないので業務負担が大きすぎる。

  • 費用対効果の目標値の策定に困難性がある。

  • 推進部署と現場担当者の温度差がある。

調査結果ダウンロード

本調査結果については以下よりダウンロードすることができます。

食品工場におけるDXに関する意識調査のイメージ

富士電機では食品製造業・食品工場に関連する動向調査を不定期に実施し、お客様に役立つ情報を発信しています。本調査に関するお問い合わせは「お問い合せ・導入に関するご相談」ページよりお知らせください。

［2023年調査］

［2022年調査］

［2021年調査］

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