導入事例
遠隔監視・鋳造工場の操業の見える化
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業種別ソリューション
操炉監視システムで約35km離れた新工場の操業を見える化。保全部門は機動的に両工場の保守作業を行うことが可能に。
生産効率向上 保全管理 遠隔監視
高周波誘導炉、操炉監視システムの導入事例。鋳造工場（銑鉄鋳物）のお客様の課題は自動車向け衝突安全装置需要の高まりをうけ生産能力の倍増を計画、一方で本社工場の設備老朽化が問題でした。弊社操炉監視システムの導入により、約35km離れている本社工場からも操業の見える化を実現。保全部門が機動的に両工場の保守作業を行うことができるようになりました。
保全・保守作業の重要性と人材不足
保全・保守作業は、製造プロセスの安全性と効率性を維持するために重要です。機械や設備の予防保全や定期メンテナンスにより、予期せぬ設備故障・トラブルなどを最小化することで生産の安定性と品質の維持が可能になります。
保全・保守作業が適切に実施できなかった場合、操業停止や納期遅延、品質低下につながり、企業の競争力の低下を招く可能性があります。
一方で近年、産業分野では保安・保全人材の高齢化や退職、若手後任者の人材確保が難しいなどの理由により、工場・プラントの保全・保安人材が不足すると考えられています。
人材不足が保全業務に及ぼす影響
富士電機が実施した「保全・点検部門の人材不足に関する意識調査」によると、保全部門の人材不足が業務に与えている影響についてもっとも回答が多かったのは「業務知識・ノウハウの技術継承の不足」、 次いで「作業の属人化・個人依存が解消されない」、「時間外労働の増加や休暇取得の減少」の順に続く結果になりました。
安定した工場の操業・生産性を維持するためにはこれら課題を解決する方法の検討・実施が必要になります。
保全作業のDX化、IoTの活用による課題解決方法
この人材不足を解決するために注目されているのが保全作業のDX化、IoTの活用です。デジタル技術を保全業務に活用することで、保全業務の効率化や省力化を支援します。
［保全作業を支援するデジタル技術の例］
・保全・予防保全システム:設備や機械にセンサーを取り付け、設備の情報を自動収集、データ分析により、設備異常や故障兆候を検出し、予防的な保全作業を可能にします。
・稼働監視・遠隔監視システム:設備や機械の稼働状況をリモートで監視できるようにし、遠隔で設備診断やリアルタイムモニタリングなどにより保全作業を可能にします。
・遠隔作業支援システム:現場作業者を遠隔からサポートするシステム。リアルタイムで現場の状況を共有でき、突発的なトラブルシューティングや人材育成などに利用できます。
このような技術・システムを組み合わせて活用することで、工場の保全・点検の生産性向上、品質強化・維持継続が可能になります。
導入事例：操炉監視システムによる新工場の操業の見える化
導入事例概要
業種：鋳造工場(銑鉄鋳物)
導入製品：高周波誘導炉、操炉監視システム
お客様の声
本社工場の溶解炉よりもるつぼ容量が２倍であり、自動造型ラインへの配湯スピードが間に合うか心配でした。実際に使ってみると、IGBT電源※は溶解初期からフルパワーが入るので溶解スピードが速く、 配湯も計画どおり行えています。今後、操炉データの蓄積・分析により更に生産効率を上げられることを期待しています。
導入以前の課題
・自動車向け衝突安全装置需要の高まりにより生産能力の倍増を計画。創業50周年を迎え、本社工場の設備老朽化が課題となっていたため、新工場建設することとなった。
導入効果
・操炉監視システムの導入により、約35km離れている本社工場からも操業の見える化を実現。保全部門が機動的に両工場の保守作業を行うことができるようになった。
※IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)。絶縁型バイポーラ・トランジスタ。パワー半導体の一種で、高い電圧、大きな電流を扱うことができ、電源電力の制御や供給に使用されています。電力損失を少なくし、さらに発生した熱を効率よく逃がす工夫が施されているなどの特徴があります。
関連ページ：電気炉の省エネ化を実現する高周波誘導炉F-MELT100G
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