富士電機株式会社

食品製造業・食品工場に関する動向調査

食品製造業におけるHACCPに関する実態調査

HACCPの継続的実施の課題は「従業員の教育・周知徹底」「書類作成の負担」

2018年6月に改正食品衛生法が可決され、2020年の6月から食品を扱う全事業者に対してHACCP(ハサップ:Hazard Analysis Critical Control Point)による衛生管理の義務化が開始、2021年6月よりHACCP導入・運用が完全義務化となりました。

本調査は食品製造業従事者を対象とした「食品製造業におけるHACCPに関する実態調査」です。

HACCPに沿った衛生管理へ取り組んだことによる効果や、今後この取組みを継続するための課題についての調査を行い、今後のHACCP継続の参考にしてもらうことを目的としています。

食品製造業におけるHACCPに関する実態調査概要

食品製造業におけるHACCPに関する実態調査のイメージ

対象エリア:全国

調査対象者:食品製造業従事者

有効回答数:445人

調査方法:インターネット調査

調査期間:2021年10月28日~10月29日

調査項目

・HACCPに沿った衛生管理へ取り組んだことによる効果
・HACCPに沿った衛生管理を導入して得られた具体的な効果
・HACCPに沿った衛生管理業務・作業へのIoT/IT活用状況
・HACCPに沿った衛生管理を継続するうえでの課題
・HACCPに沿った衛生管理に関する問題・課題について(FA)

以下、動向調査の内容を抜粋してご紹介いたします。

食品製造業・食品工場に関する動向調査の結果

HACCPに沿った衛生管理へ取り組んだことによる効果

HACCPに沿った衛生管理へ取り組んだことによる効果について「効果が出ている」と回答したのは全体の59.8%となった(図1) 。

一方で「効果がでていない」が7.7%、「どちらでもない」が17.8%となった。

従業員規模別では、1,000人~4,999人で「効果が出ている」が全体と比べやや高くなっている。

図1 HACCPに沿った衛生管理へ取り組んだことによる効果

HACCPに沿った衛生管理へ取り組んだことによる効果

HACCPに沿った衛生管理を導入して得られた具体的な効果

HACCPに沿った衛生管理を導入して得られた具体的な効果についてもっとも回答が多かったのは「品質・安全性の向上」で74.6%、次いで「従業員の衛生管理に対する意識向上」で60.7%、「クレーム・事故の減少」で48.5%の順に続く結果になった(図2) 。

従業員規模別では、100人~499人で「品質・安全性の向上」が全体と比べやや高くなっている。

図2 HACCPに沿った衛生管理を導入して得られた具体的な効果

HACCPに沿った衛生管理を導入して得られた具体的な効果

HACCPに沿った衛生管理業務・作業へのIoT/IT活用状況

HACCPに沿った衛生管理業務・作業へのIoT/IT活用状況について「活用している」と回答したのは全体の33.0%、「まだ活用していないが、今後活用を検討している」が23.5%、「活用しておらず、今後活用する予定もない」が13.8%となった(図3) 。

従業員規模別では500人~999人では「活用している」の回答は40.0%という結果になった。一方、従業員規模100人~499人では27.4%となり、取り組み状況に12.6%の差が開いた。

図3 HACCPに沿った衛生管理業務・作業へのIoT/IT活用状況

HACCPに沿った衛生管理業務・作業へのIoT/IT活用状況

HACCPに沿った衛生管理を継続するうえでの課題

HACCPに沿った衛生管理を継続するうえでの課題についてもっとも回答が多かったのは「従業員への教育・周知徹底」で51.9%、次いで「書類作成の負担」で33.6%、「取り組み体制の維持」で33.2%の順に続く結果になった(図4) 。

従業員規模別では、100人~499人で「従業員への教育・周知徹底」が全体と比べやや高くなっている。

従業員規模別の集計では「書類作成の負担」が最も多かったのは100人~499人の回答で36.0%、最も少なかったのは5,000人以上で回答は27.4%となった。

図4 HACCPに沿った衛生管理を継続するうえでの課題

HACCPに沿った衛生管理を継続するうえでの課題

HACCPに沿った衛生管理に関する問題・課題について(FA)

HACCPに沿った衛生管理に関する問題・課題についてのFA(フリーアンサー)では、「意識改革」「記録作業の増加」「周知徹底」に関連する問題・課題が多くみられた(以下FA回答の抜粋)。

・運用面での課題が多く、従業員への意識浸透と教育に負うところが大きい。
・ハザードを考えるのに一苦労している。本当に合っているのかわからなくて詳しい人もいない。
・紙媒体の記録様式が増えて、世の中のペーパーレス化に逆行する。
・製造業務以外の機械メンテナンス、保全作業に時間がかかっているのが課題。
・従業員全員が同じスキルでも同じベクトルでもないので、差が生まれて共有が難しい。
・継続的に承認を得るには、正しい知識を持った専任の担当者が必要。
・HACCPの管理・運営・記録などの業務が増え、本来の業務以外の面で仕事量が増えている。
・紙媒体で未だに衛生管理をしているので、web内で全て完結できればより良いと思う。
・文書、記録帳票の蓄積が、膨大になっており、管理が大変になってきている。
・既に導入から時間が経っており形骸化しているため効果が薄れている。
・従業員への意識の徹底が一番難しいまた、文章作成の手間が多い。
・品質が保たれるのでいい状態を継続していくのが課題。
・紙媒体の記録、保存が多く、保管場所が必要になる。
・設備の老朽化でなかなか課題が解決できない部分が多い。
・ISO9001やFSSC22000、HACCPに取り組んでいるのを社員は認識しているが、具体的内容は周知されていない。

調査結果ダウンロード

本調査結果については以下よりダウンロードすることができます。

調査結果ダウンロード(PDF)

(ファイル形式:PDF、1.47 MB)

富士電機では食品製造業・食品工場に関連する動向調査を不定期に実施し、お客様に役立つ情報を発信しています。本調査に関するお問い合わせは「お問い合せ・導入に関するご相談」ページよりお知らせください。

関連:IoTによるモータの予知保全
回転機の予知保全(予兆保全)
回転機故障予兆監視システム Wiserot。回転機の故障原因の64%をカバー可能。既存の設備に取付が容易で、食品工場の電動機・ポンプ・ファン等の回転機の故障を防ぎ、製造ライン停止による機会損失を低減します。

回転機の予知保全(予兆保全)

関連:遠隔作業支援(スマートグラス)
遠隔作業支援(スマートグラス)
遠隔作業支援パッケージ FWOSP-Glass。遠隔地の現場状況をリアルタイムで把握し、作業指示を支援します。食品工場の点検・保全作業の人材不足の解消、管理工数の削減、設備故障からの復旧時間の短縮などの課題を解決します。

遠隔作業支援(スマートグラス)