富士電機株式会社

発電プラント

市場環境の変化に対して、再生可能エネルギーと分散型電源に注力し、事業ポートフォリオの変革を加速するとともに、サービス事業を強化し収益性を追求します。
写真:堀江 理夫

執行役員
発電プラント事業本部長
堀江 理夫

事業内容

  • 再生可能エネルギー・新エネルギー

    地熱発電、水力発電、太陽光発電、風力発電、燃料電池
  • 火力発電

  • 原子力関連設備

主な向け先

  • 国内外各社発電事業者

強み

  • プラント全体を取りまとめるエンジニアリング力
  • 地熱発電におけるワンストップ提案力、業界トップの納入実績
  • 水力発電における豊富な納入実績
  • 太陽光・風力発電における蓄電制御の技術と経済性

富士電機の事業分野についてはこちら

富士電機の事業分野
売上高:2023年度中期経営計画 800
営業利益:2023年度中期経営計画 56
設備投資額:2023年度中期経営計画 CO2排出26、CO2非排出74
研究開発費:2023年度中期経営計画 サービス63、新設37

中期経営計画の方針

脱炭素に向けた市場環境の変化に対応し、再生可能エネルギー・分散型電源分野へ注力し、事業ポートフォリオの変革を図るとともに、発電設備の更新需要を取り込み、サービス事業を拡大し収益性を追求します。

中期経営計画説明会の説明内容、
質疑要旨についてはこちら

2023年度中期経営計画説明会

市場に対する課題認識と事業機会

気候変動抑制に関する国際的な枠組みであるパリ協定の発効以降、世界で「脱炭素」の動きが加速し、温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギー市場が拡大しています。

太陽光発電は東南アジアにおけるメガソーラーの需要に加え、小規模な分散型電源としての需要も立ち上がりつつあります。地熱発電は豊富な地熱資源を持つ東南アジアやアフリカにおいて経済成長に伴い需要が高まっています。水力発電は国内の老朽化した発電設備に対する設備更新やアップグレードを通じた発電効率向上、ならびに環境負荷・環境リスク低減が期待されています。

発電設備の保守・更新においては稼働率向上と運用性向上へのニーズが高まっています。

主な取り組み(2019・2020年度)

再生可能エネルギーの受注拡大

太陽光・風力発電

当社は、太陽光・風力発電向けに蓄電池併設や当社製パワーコンディショナとコントローラとの組み合わせなどにより、電力系統の安定化やピークシフトに寄与するソリューション提案を推し進めています。

2019年度は、海外子会社と協働で当社初の海外太陽光案件を受注したほか、国内でも2件受注することができました。

2020年度も引き続き、国内外で拡大する再生可能エネルギーの需要に対し受注拡大に取り組みます。

地熱発電

業界トップのシェア※1を持つ地熱発電では、当社でアフリカ大陸初となる案件の工事がケニアで進行しています。

2019年度は、国内の鬼首地熱発電所を受注、海外では前年度に引き続きケニアで新規案件を受注しました。

2020年度は、幅広い地熱資源に対応すべく国内向けに小容量帯向けパッケージを追加し商機を拡大します。海外では引き続き東南アジア・アフリカ地域を重点ターゲットとして、全世界の地熱資源国において受注活動を加速していきます。

水力発電

近年国内において低コストで安定的な電力の供給源として水力発電の需要が高まり、老朽化設備のスクラップアンドビルド※2案件が増加しています。引き続き旺盛な需要に対応すべく現場対応力を強化するとともに、昨年度の新エネ大賞を受賞したハイブリッドサーボシステム※3など特長ある差別化商材を駆使して受注拡大を図ります。

サービス事業の拡大

保守・更新サービスは、営業から調達、据付、アフターサービスまですべてお客様の地域で完結するオンショア・オンサイト化を引き続き推進します。

2019年度は、保守サービス提案を強化し、対前年度約10%増の売上を達成することができました。

2020年度も、これまでに立ち上げた中東、フィリピン、ベトナム、インドネシアなどの拠点を中心にローカルネットワークの強化を図り、サービス事業を拡大します。

※1 直近20年の実績(当社調べ)
※2 老朽化して非効率な設備を廃棄・廃止して新しいものに置き換えることにより効率化を実現すること
※3 水力発電設備における水車操作機構の一つ

2020年度経営計画説明会の説明内容、
質疑要旨についてはこちら

2020年度経営計画説明会

Close Up!

蓄電池併設型太陽光発電設備による受注拡大

東南アジアでは送電網が乏しく電力が届かない地域へのインフラ整備が課題となっています。安価な電源として近年コスト競争力が高まってきた太陽光発電を、分散型電源として活用する計画が数多く持ち上がっています。太陽光発電を主力電源とするためには、発電できない夜間の電力供給源となる蓄電池を併設する必要があります。さらには安定した電力を供給するため、蓄電池による最適制御のニーズも高まっています。

当社は蓄電池と当社製パワーコンディショナを組み合わせた最適制御に強みを持ち、蓄電池併設型太陽光発電所として国内最大級である「すずらん釧路町太陽光発電所」等の発電設備を手掛けた実績があります。

その豊富なノウハウ・実績を生かし、海外子会社の富士電機(タイランド)社と協働で当社海外初の太陽光発電プロジェクトをEPC※契約で2件受注しました。この実績を足掛かりとして今後も東南アジアを中心に積極的に拡販し、再生可能エネルギーの拡大に貢献します。

※ Engineering(設計)、Procurement(調達)、Construction(建設)の略。
設計から工事、据付、試運転まで一括して請負う契約

写真:すずらん釧路町太陽光発電所

すずらん釧路町太陽光発電所

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