富士電機株式会社

東南アジアやインドを中心に、パートナー戦略のさらなる推進と、地産・地消・地設体制の強化により、海外事業拡大を加速します。
写真:鉄谷 裕司

執行役員
パワエレシステム インダストリー事業本部長
鉄谷 裕司

事業内容

  • オートメーション

    インバータ、モータ、FAコンポーネント(サーボ・コントローラ)、計測機器・センサ、FAシステム、駆動制御システム、計測制御システム
  • 社会ソリューション

    鉄道車両、放射線機器・システム
  • 設備工事

  • ITソリューション

主な向け先

  • 空調・水処理設備、機械セットメーカー、素材プラント(鉄鋼、化学など)、鉄道会社、造船会社、官公庁・自治体

強み

  • パワー半導体を搭載したパワエレ機器の早期開発
  • 顧客用途に応じた幅広い製品ラインアップ
  • 豊富な納入実績により蓄積したエンジニアリング力

富士電機の事業分野についてはこちら

富士電機の事業分野
売上高:2023年度中期経営計画 3,650
営業利益:2023年度中期経営計画 285
設備投資額:2019~2023年度累計計画 290
研究開発費:2019~2023年度累計計画 540

中期経営計画の方針

駆動機器、計測機器、制御機器にIoTを組み合わせたオートメーション事業を中核として、パートナー戦略の推進により、海外でシステム事業の拡大を図るとともに、他社との差別化を実現した特長ある商材を活用して船舶向け、鉄道向け事業の拡大を図ります。

中期経営計画説明会の説明内容、
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2023年度中期経営計画説明会

市場に対する課題認識と事業機会

国内産業分野では、労働力不足や競争力を高める観点から、生産改革の取り組みが活発化しています。加えて、新型コロナウイルス感染症対策、働き方改革といったニーズから、製造現場などで自動化や省力化、遠隔制御が今後一層推し進められることが予想されます。また、素材分野では、一部業種で生産拠点再編などが実施されるものの、生産設備の老朽化更新・省エネ投資は一定の割合で継続すると見込んでいます。

経済成長が著しい東南アジア、インドでは電力供給の安定化や設備の省エネ、生産ライン自動化などの需要増加が期待されています。また鉄鋼やセメントなど素材分野での新規設備投資や更新需要が見込まれます。中国では、環境対策による省エネ投資、労働力不足および新型コロナウイルス感染症拡大対策を背景とした自動化・省力化投資が今後も進む見通しです。

主な取り組み(2019・2020年度)

パートナー戦略推進による海外事業の拡大

東南アジアでは富士CAC社(ベトナム)のエンジニアリング・商流を活用し、セメントプラントにおける生産設備の監視制御システムの拡販に取り組んでいます。2020年度はソフト・ハードの標準パッケージ化の製品開発を推進しコスト競争力を高め、さらなる受注拡大を目指します。

インドではFCN社と富士電機インド社が一体となり、インバータやUPS、パワーコンディショナ(PCS)などコンポーネントの設計・製造・試験に至るものつくり一貫体制の構築を推進します。

富士Gemco社のエンジニアリング・商流に、FCN社の商流・サービス拠点を活用し、素材分野に加え、再エネ、食品・飲料分野でのシステム事業拡大を図っていきます。

IoTを活用したシステム事業の拡大

国内の産業分野では、競争力の向上や止まらない設備を目指し、設備稼働状況の見える化や、設備不具合の予知・解析分析などIoTを活用した業務改善、生産性向上の取り組みが広がっています。

2018年度には現場のあらゆるデータを一括収集し、設備異常や不良発生の要因解析を支援するデータ収集システム「OnePackEdge」を、2019年度は業界初のバッチ式MSPCにより設備の異常兆候を検知・解析できる現場型診断装置「SignAiEdge」を開発し、発売しました。

2020年度は、これらIoT製品を自社工場の生産ラインに導入し、収益性の改善に取り組むとともに、そこで培ったノウハウを生かしてお客様に水平展開していきます。さらに、新型コロナウイルス感染症拡大対策として、今後ニーズが高まることが見込まれる「設備の遠隔監視サービス」と組み合わせ、受注拡大を目指します。

※Multivariate Statistical Process Control(多変量統計的プロセス管理)

2020年度経営計画説明会の説明内容、
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2020年度経営計画説明会

Close Up!

インド鉄鋼プラントの
省エネに貢献

世界で3番目にCO2排出量が多いインドでは、温室効果ガス削減目標を達成するため、エネルギーを多く消費する火力発電や鉄、セメントなど9業種のプラントを対象に、エネルギー効率の改善を進めています。

鉄鋼プラントでは、鉄の生産工程において、電力やガス、蒸気など複数のエネルギーを膨大に使用するため、省エネにはそれぞれのエネルギーを最適に組み合わせて制御することが必要となります。

当社は、国内実績で培った独自の最適化技術と過去の運用データや生産・稼働計画を駆使し、生産設備全体のエネルギー利用を予測・最適運用する鉄鋼プラント向けエネルギーマネジメントシステム(EMS)を現地の大手製鉄所へ提供、実証事業を開始しました。

今回の実証実績を生かし、インド鉄鋼プラントへの水平展開およびその他アジア地域での提案活動を推し進め、省エネによるCO2削減に貢献していきます。

写真:監視・制御室(インドの鉄鋼プラント)

監視・制御室(インドの鉄鋼プラント)

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