株主・投資家情報
富士電機レポート2026/統合報告書/セグメント概況/エネルギー

01 / ENERGY — セグメント別概況

エネルギー

取締役 専務執行役員 エネルギー事業本部長 河野 正志
取締役 専務執行役員
エネルギー事業本部長
河野 正志

拡大するエネルギー市場やGX・DX需要をターゲットに「創エネ」から「安定・効率運用」までの一気通貫のシステムソリューション力で持続的な成長を追求します。

MARKET

市場動向と事業機会

脱炭素化に向けた取り組みの加速と、デジタル化がもたらす電力需要を背景に、全ての事業分野で需要拡大が継続する見通しです。

サブセグメント市場動向と事業機会
発電プラント脱炭素関連発電設備の投資拡大。環太平洋諸国をはじめとする地熱開発国での需要が継続。
揚水含む老朽化水力発電設備のスクラップ&ビルド(S&B)需要が継続。
エネルギーマネジメント再生可能エネルギー(再エネ)拡大による系統安定化ニーズが拡大。電力取引市場の活性化により系統蓄電池システムの需要も増加。
高度成長期に導入された変電機器の更新需要が継続。既存生産プロセスの脱炭素化(電化・燃料転換)に向けた需要が拡大。
施設・電源システムデジタル化の進展やAI活用により、ハイパースケーラーを中心とするIDCの設備投資需要が堅調。
半導体の需要拡大に伴い、国内外で半導体工場の生産能力増強や生産拠点分散化の投資が急速に進展。
設備工事上記サブセグメントの売上拡大に伴い、付随する電気工事、空調工事の需要も増加。
PERFORMANCE

業績概況

2025年度の売上高は、エネルギーマネジメント事業、施設・電源システム事業における需要増加などを主因として、対前年度387億円増加の3,964億円となりました。営業利益は、売上高の増加、発電プラント事業の前年の火力・地熱案件の費用増の反動影響などにより対前年度231億円増加の595億円となりました。

2026年度の売上高は、エネルギーマネジメント事業の系統蓄電池システム、産業向け変電・電源機器の需要増、施設・電源システム事業のデータセンター向け需要増などにより全サブセグメントで増収。対前年度586億円増加の4,550億円となる見込みです。売上増に伴い全サブセグメントで増益。営業利益は、対前年度115億円増加の710億円となる見込みです。

業績推移

(億円)
※2024年度実績:2026年度の事業組替を反映して表示(簡易的な事業組替により算出した参考値)
※2025年度実績:2026年度の事業組替を反映して表示

2025年度の成果

  • 基盤事業(発電プラント、エネマネ(変電システム)、設備工事)における収益力向上
  • 成長けん引分野(蓄電システム、IDC向け設備)で前年を大幅に上回る事業の拡大

2026年度の課題

  • 需要に応じた生産能力増強、ものつくり力の強化
  • 競争力のある製品のタイムリーな開発
CAPEX & R&D

設備投資・研究開発

設備投資額

(億円)

研究開発費

(億円)
※研究開発費はテーマに応じてセグメントに分類したもので、決算短信記載の数値とは異なります。

主な設備投資計画

エネルギーマネジメント

  • 川崎/千葉工場 受変電機器の生産能力増強

施設・電源システム

  • 神戸/筑波工場 新棟建設
  • マレーシア 新工場建設

主な研究開発計画

発電プラント

  • 超臨界地熱対応技術、水素燃料電池

エネルギーマネジメント

  • 脱炭素、環境貢献対応商材(蓄電池PCS、ドライエア開閉装置、水素製造装置用電源、新型アーク炉用電源)

施設・電源システム

  • UPS/モールド変圧器系列拡大、コンテナパワートレインユニット
PRIORITY MEASURES

重点施策

発電プラント

脱炭素・再エネビジネスとサービスビジネスの拡大

電力の脱炭素化のニーズに対し、数多くの納入実績で研鑽を積んだエンジニアリング力を強みに、地熱発電の案件や水力発電の更新案件、長期脱炭素電源オークションの大型案件などを獲得。発電プラント事業の2026年度期初の受注残高は2024年度比で1.4倍と大幅に拡大しています。

今後は、この受注済み案件を着実に遂行していくとともに脱炭素・再エネビジネスの拡大として、世界的な地熱発電設備の需要増への対応強化、次世代水素燃料電池の実証などの開発・供給を進めます。

サービスビジネスでは揚水発電を含む水力発電設備のS&Bや、診断技術・補修の拡充といった提案を強化し、受注拡大を目指します。

エネルギーマネジメント

系統蓄電池関連市場での拡大と競争力のあるGX関連製品の市場投入、変電システムの生産能力増強

再エネ導入拡大に伴い、発電した電気を有効活用するための系統蓄電池システム市場が急激な成長を続けています。

蓄電池・PCSの高速制御技術、パートナー企業との協力、機器から工事までを網羅するワンストップソリューションという3つの強みに加え、AIを用いた電力取引を最適運用するシステムなど、新商材を通じて競争力を強化し、市場成長の機会を積極的に取り込んでいきます。

変電システムの期初の受注残高が2024年度比で1.7倍へと大幅に拡大しています。電力会社におけるレベニューキャップ制度の導入に伴う計画的な投資拡大、産業分野の工場の電化や、半導体産業の国内回帰に伴う設備投資など、多方面での活発な投資需要を確実に取り込めています。

今後もこれらの旺盛な需要に応え生産能力を増強するとともに、ドライエア開閉装置をはじめとするGX関連製品をタイムリーに市場へ投入し、事業拡大を推進します。

系統蓄電池システムの当社関連市場

(億円)
53620241,03820251,40620262,9202030CAGR+27.4%
※当社想定による市場規模算出

系統蓄電池システム関連売上高推移

2024年度実績2025年度実績2026年度経営計画2024年度比7.6
※蓄電池システム関連売上高は単体再エネ安定化とする

変電システム受注残

電力インフラ向け鉄道インフラ向け産業プラント向け2024年度期初2025年度期初2026年度経営計画期初1.3倍1.5倍1.9倍2024年度比1.7
※エネマネ内の組替・燃料電池の組替は未調整で、財務受注残資料から単純抜粋
施設・電源システム

国内外IDC・半導体分野での事業拡大

生成AIやクラウドの普及等により、IDCの設備投資は世界的に急成長しています。

受変電設備から電源機器までを網羅したワンストップ対応に加え、工期短縮を実現するスキッドシステムなどの高付加価値な提案力を強みとし、施設・電源システム事業はIDC向けを中心に大きく売上を拡大してきました。

今後は、市場の成長率を上回るペースでさらなる事業拡大を進めるべく、IDCの省エネ化に貢献するエジェクタ冷却機をはじめとした冷却ソリューションの提案や、コア商材であるUPSの新製品開発など、新商材を通じた競争力の強化を進めます。

同時に、海外を中心に急増する需要に対応するため国内外のものつくり体制を強化します。国内におけるUPSなどの生産設備の増強と、マレーシアでのIDC向け盤工場の新設・立ち上げにより、グローバルで製品の供給能力を高めます。

グローバルデータセンター地域別市場

(GW)
(GW)アジア太平洋北米欧州・中東中南米4881920204982120211599242022161111292023171313342024191616412025110201951202621325236320272173028772028321353392202932641381082030CAGR+18.8%+17.5%+17.9%+22.0%+23.7%出典:Structure Research社 Global Data Centre & Interconnection Report 2025
出典:Structure Research社 Global Data Centre & Interconnection Report 2025

データセンター向け売上高

海外国内2020年度実績2024年度実績2025年度実績2026年度経営計画2020年度比5.2CAGR+32%+43%+24%

海外データセンター向け売上高

北米APEC2020年度実績2024年度実績2025年度実績2026年度経営計画2020年度比8.5
マレーシア新工場
マレーシア新工場
2027年度
生産能力(想定)
2.5
(2024年度比)
※IDC:インターネットデータセンター PCS:パワーコンディショナ UPS:無停電電源装置

最新IR資料